成長するにつれて、周りとの違いを感じる瞬間は、きっと増えていく。
今は親が守ってあげられても、いつか自分の足で立ち上がらなければいけない瞬間が来る。
そのとき、息子を奮い立たせてくれるのは、「自分にはこれがある」と思える何かなのではないか。
私自身がそうだったからこそ、そう思うようになりました。
大人になった今でも、心から「好き」と思えるものがあると、それだけで一日が少し軽くなる瞬間があります。「楽しい」という気持ちは、義務感や頑張らなきゃという気持ちよりも、ずっと長く、ずっと強く、人を前へ進ませてくれる。私はそう信じています。
だから、息子が何に興味を示し、何を好きになり、何を楽しんでくれるのか。そこに、ずっと注力して探してきました。
※この記事は我が家の実体験の記録です。お子さんによって合う体験は異なります。
- 「好き」を探すことに注力してきた理由
- 習い事を断られた経験と、そこからの方向転換
- 転機になった、沖縄での生き物との出会い
- 「好き」「楽しい」が人を前へ動かすという価値観
- 「好き」が、二次障害から立ち直る力になった実感
「好き」を探すために、色々な体験をしてきました
ピアノ、バレエ、リズム体操、ミュージカル、スイミング、公文——たくさんの習い事を試してきました。
中には、息子の様子を見て、「体験だけにしてほしい」と、入会をお断りされたこともあります。
正直、悔しさや悲しさがなかったわけではありません。
それでも、一つ一つの経験を通して見えてきたのは、「決まった形の習い事」よりも、興味や関心そのものを大事にした体験の方が、息子には合っているということでした。
そこから、理科や生き物、宇宙、ものづくりといった分野を中心に、色々な体験をさせるようになりました。
| 分野 | 取り組んだこと |
|---|---|
| プログラミング・考える力 | パソコンを使ったマインクラフトの教室、思考力を伸ばす塾の体験授業 |
| 理科・生き物 | 「理科だいすき」シリーズ、サバイバルシリーズの本、図鑑、エビの飼育キット |
| ものづくり | 紙で生き物を作るクラフト |
| 自然体験 | 水族館めぐり(関東を中心とした約10ヶ所) |
転機になった、沖縄での出会い

一番大きな転機は、初めて沖縄に行ったときでした。
宿泊先のホテルの敷地内で、海の生き物と触れ合える体験があったんです。
ウミガメへの餌やり。甲羅のブラッシングとシャワー。間近で見たエイ。そして美ら海水族館で見た、ジンベイザメ。
直接生き物に触れて、その不思議な世界に、楽しさと愛おしさを感じたようでした。そこから、生き物を見る目が変わったんです。
それまで水族館で素通りしていた魚を、じっと観察するようになりました。
図鑑で色々な生き物の名前を覚えて、生態を説明してくれるようになりました。
目をキラキラさせて、その世界に夢中になっているのが、はっきりと分かりました。
だから、止めませんでした。すみだ水族館、葛西臨海公園、品川水族館、足立区生物園、八景島シーパラダイス、江ノ島水族館、越前水族館、ふくしまマリンワールド、大洗水族館、サンシャイン水族館……気づけば、10ヶ所以上を訪れていました。
やらせているという感覚は、私にはありませんでした。息子が「楽しい」と感じているものを、ただ一緒に追いかけていっただけ。それだけで、こんなにも世界が広がっていくのかと、私自身が驚かされる日々でした。
「好き」「楽しい」が、人を前へ動かす
振り返ってみると、私自身も、苦しいときに支えてくれたのは、いつも「これが好きだ」という感覚でした。
頑張らなきゃ、という義務感だけでは、人はそう長く走り続けられません。
でも、「楽しいから、もっと知りたい」という気持ちは、誰かに言われなくても、自然と足が前に出るものだと感じています。
息子を見ていても、同じことを思います。「やらされていること」には、すぐに疲れてしまう。でも「楽しくて仕方がないこと」には、何時間でも夢中になれる。その違いを、たくさんの体験を通して、何度も目にしてきました。
自分らしくいるだけでも、どうしても目についてしまったり、「違う」とレッテルを貼られてしまったり。
そんな逆風が吹きやすい息子だからこそ特に、「楽しくて仕方がない」がいつか強さの光になることを祈りながら、その背中を見守り続けてきました。
「好き」が、立ち直る力になった日
何より大きかったのは、自信がついたことでした。
以前の記事でも書いた通り、学校に行き始めて自己肯定感が下がり、二次障害のような様子が出てきた時期がありました。
あのとき、夏休みを通じて、水族館やシュノーケリングなど、生き物に触れる機会をたくさん作りました。
その中で得られた楽しい気持ちと、新しい発見や体験——カニを捕まえられた、シュノーケリングで泳げた——そういった小さな成功体験を通じて、すごく前向きな息子が戻ってきたんです。
「好き」は、ただの趣味ではありませんでした。折れかけた自信を立て直す、大きな力になっていました。
「頑張って」でも「もっと強くなって」でもなく、ただ「楽しい」という気持ちに浸れる時間があったこと。
それが、息子にとって一番の薬だったのかもしれません。
私は、これからも息子の「好き」「楽しい」を、何よりも大切にしていきたいと思っています。
よくある質問(FAQ)
- 習い事で受け入れてもらえなかったとき、どう気持ちを切り替えましたか?
-
正直、悔しさはありました。それでも、「決まった形の環境」より「その子に合った環境」を探す方向に切り替えたことで、結果的に息子に合う体験にたどり着けたと感じています。
- 「好きなこと」はどうやって見つければいいですか?
-
我が家では、色々な体験をさせる中で、息子が自然と目を輝かせるものを観察するようにしていました。無理に一つに絞らず、幅広く試してみることをおすすめします。
- 水族館めぐりは、発達特性のある子どもに何か特別な効果がありますか?
-
医学的な効果を断定するものではありませんが、我が家では、生き物への興味を通じて観察力や語彙が広がったり、自己肯定感の回復につながったりする実感がありました。
- 色々な体験は、特別な準備がないと始められませんか?
-
図鑑や本、紙クラフトなど、身近なものからでも始められます。我が家も、特別な準備よりも、興味を持ったものから少しずつ広げていきました。
今日伝えたかったこと
- 「好き」は、周りとの違いを感じる瞬間に、自分を奮い立たせてくれる力になる
- 決まった形の習い事だけでなく、興味や関心を大事にした体験にも目を向ける価値がある
- 一つのきっかけ(沖縄での生き物との出会い)から、世界が大きく広がることがある
- 「好き」は、自己肯定感が下がったときに立ち直る力にもなる
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「うちの子はこんな『好き』を見つけました」というエピソードがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。
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