発達グレーゾーンの子どもは「好き」が才能になる|海が怖かった息子が自分から泳げるようになった日

目次

はじめに

この記事でわかること

この記事では、

  • 発達グレーゾーンの子どもに「好きなこと」を伸ばす大切さ
  • 海が怖かった息子が、自分から泳げるようになった実体験
  • 「苦手を克服する」より「好きを育てる」ことが成長につながる理由
  • 自然が子どもの自己肯定感や安心感に与えてくれたこと

について、我が家での実体験をお話しします。

発達グレーゾーンの子育てをしていると、

「苦手なことを克服させたい。」

そんな悩みを抱えながら、気付けば親子一緒に孤軍奮闘していることはありませんか。

私も、できないことばかりに目を向けてしまっていた時期がありました。

でも今回、発達グレーゾーンの子どもも、「苦手だから頑張る」のではなく、「好きだから挑戦したくなる」。そんな成長の形があることを、私は息子から教えてもらいました。

昨年は海に入ることさえできなかった

息子は小さい頃から海洋生物が大好きです。

図鑑を眺めたり、魚の名前や特性を覚えたり。時間を忘れて夢中になれるほど、生き物への興味を持っています。

昨年のゴールデンウィーク、その大好きな海の世界を見せてあげたくて、奄美大島で開催されていた海亀シュノーケリングツアーへ参加しました。

でも、結果は思っていたものとは違いました。

シュノーケルマスクを着けることが怖い。

口呼吸がうまくできない。

海へ顔をつけることも怖い。

結局、浮き輪ボートの上で海を眺めるだけで終わりました。

「見たい。」「海洋生物を身近に感じたい。」

その気持ちはあるのに、恐怖が勝ってしまっていたのです。

一年後、福井県越前町で再び海へ

今年の三連休、家族で福井県越前町へ出かけました。

参加したのは、磯遊びをしながらウミウシやタツノオトシゴなどの海の生き物を観察するワークショップです。

海で遊ぶのは一年ぶり。

昨年のことが頭に浮かび、私は少し心配していました。

「今年も怖がって、海に入れなかったらどうしよう。」

ライフジャケットを着て、シュノーケルマスクを装着します。

一年生になった息子は、陸の上では上手に口呼吸ができるようになっていました。

「成長したなぁ。」

そう思ったのも束の間。

海へ入った瞬間、水への恐怖から少しパニックになってしまいました。

私の両手をぎゅっと握り、一人では泳げません。

昨年と同じでした。

私は無理に手を離そうとはせず、

「大丈夫だよ。」

そう声を掛けながら、一緒にゆっくり海の中を眺めました。

「好き」が恐怖を追い越した瞬間

少しずつ呼吸が落ち着いてきます。

透き通った海の中では、海藻がゆらゆらと揺れ、小さな魚が群れをつくり、岩陰にはウミウシがゆっくりと動いていました。

息子は少しずつ、その世界へ引き込まれていきました。

そして気が付くと、私の手をそっと離していたのです。

「あっちにいる!」

生き物を見つけるたびに、私たちを手招きして呼んでくれます。

自分で泳ぎ、自分で進み、自分で発見する。

最後には、自らマスクを着けたり外したりしながら、パパのいる場所まで一人で泳いでいきました。

その姿を見た瞬間、胸がいっぱいになりました。

まるで親の手を少しずつ離れ、自分の世界を広げていく姿を見ているようだったからです。

発達グレーゾーンの子どもにとって「好き」は大きな力になる

帰り道、私はずっと考えていました。

どうして今日は泳げたのだろう。

泳ぐ練習をたくさんしたわけではありません。

「頑張ろう。」と言い聞かせたわけでもありません。

きっと、

「もっと海の生き物を見たい。」

その気持ちが、恐怖を追い越したのです。

私は改めて思いました。

発達グレーゾーンの子どもも、「苦手だから頑張る」のではなく、「好きだから挑戦したくなる」

その積み重ねが、自信につながっていくのだと。

自然は、息子にとっての安全基地だった

学校では、人間関係。集団生活。音や時間。ルール。毎日たくさんの刺激があります。

HSC気質もある息子にとって、その一つひとつが大きなエネルギーを使う出来事なのかもしれません。

でも海の中には、誰かと比べることもありません。

正解もありません。評価もありません。

あるのは、魚たちが泳ぎ、海藻が揺れ、波の音だけが響く世界。

息子は、その世界では本当に自然体でした。

自然や生き物は、ときに人以上に安心感を与えてくれる存在なのかもしれません。

だからこそ、海の中は息子にとって「安心して挑戦できる場所」になっていたのだと思います。

海洋生物への興味が、今回の挑戦を引き出してくれたのだと感じました。

我が家で学んだ3つのこと

好きは苦手を超える力になる

苦手を無理に克服しようとするよりも、「好き」という気持ちが子どもの背中を押してくれることがあります。

夢中になれるものは、挑戦する勇気を育ててくれるのだと感じました。

安心できる環境が挑戦を生む

子どもは安心できる場所だからこそ、一歩踏み出せます。

海の中は、息子にとって失敗を恐れなくていい場所でした。

安心できる環境は、子どもの可能性を大きく広げてくれるのだと思います。

親は「苦手」より「好き」を信じたい

親はどうしても、周囲と比較して、「できないこと」に目が向いてしまいます。

でも子どもには、それ以上に夢中になれる世界があります。

その「好き」を大切に育てることが、結果として苦手を乗り越える力につながることもある。

今回の出来事は、私にそんなことを教えてくれました。

おわりに

以前の私は、「苦手を克服させること」が成長だと思っていました。

でも今は少し考え方が変わりました。

成長とは、苦手がなくなることではありません。

好きという気持ちが、

「やってみたい。」

「もう少し見てみたい。」

そんな小さな挑戦を積み重ね、自分の世界を広げていくことなのだと思います。

あの日、海の中で私の手をそっと離した息子の姿は、きっと一生忘れません。

これからも私は、息子の「好き」を大切に育てていきたいと思います。

「好き」を認められる経験が、自己肯定感にもつながると私は感じていますし、

その先にまた、息子だけの世界が、もっともっと広がっていくと信じています。

よくある質問

発達グレーゾーンの子どもは、好きなことを伸ばした方がいいのでしょうか?

子どもによって異なりますが、好きなことは集中力や挑戦する意欲につながることがあります。

我が家では、海洋生物への興味が海への恐怖を乗り越えるきっかけになりました。

苦手なことは無理に克服させた方がいいですか?

苦手なことを少しずつ経験することは大切ですが、無理に克服させるよりも、「やってみたい」と思える環境を整える方が、子どもが自分から挑戦しやすくなることもあります。

自然遊びは発達グレーゾーンの子どもに向いていますか?

子どもの特性によって異なりますが、自然の中では自分のペースで探索でき、五感を使って学べるため、安心して過ごせる子もいます。

我が家では、自然の中で過ごす時間が自己肯定感や挑戦する気持ちにつながっていると感じています。

今日伝えたかったこと

  • 子どもは「苦手だから頑張る」のではなく、「好きだから挑戦したくなる」ことがある。
  • 「好き」という気持ちは、恐怖や苦手を乗り越える大きな原動力になる。
  • 自然は、子どもが安心して自分らしく過ごせる「安全基地」になることがある。
  • 親は「できないこと」を直すより、「好き」を信じて育てることも大切だと感じた。
  • 子どもの世界を広げる一番の力は、「もっと知りたい」という好奇心なのかもしれない。

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