夏休み終盤を目前にして、息子が言いました。「学校、行きたくない。」
息子には発達特性があり、今は普通級に通っています。1学期は、成績や点数をつけられないくらいの状態でした。
「学校がつまらない」「勉強がわからない」——そう言うようになり、協調運動症もあるため、運動会の練習や体育にも参加できずにいることが多くありました。
学校生活を少しでもうまく送れるように、先生方とはずっと連携を重ねてきました。できることは、やってきたつもりでした。
※この記事は我が家の実体験の記録です。お子さんによって状況は異なりますので、一つの家庭の記録としてお読みください。
- 「学校、行きたくない」と言われ、答えが出せずにいた夏休み前の状況
- 夏休みに息子が元の姿を取り戻した理由
- 2学期を前に、私が手放すことにした「小さな約束事」
- 息子に起きた、1学期にはなかった変化
学校に行き始めて2ヶ月、出てきた二次障害
学校に行き始めて2ヶ月が経った頃。
二次障害のようなものが出てきました。
自分のことを卑下するようになったり、自己肯定感が目に見えて落ちていったり。
そんな息子の姿を見ながら、私の中に、ずっとモヤモヤが溜まっていきました。
何のために、学校に送っているんだろう。私は、何にしがみついているんだろう。
はっきりした答えが出せないまま、夏休みに入りました。
答えの出なかった夏休み前

夏休みに入って、少し一息つけました。そして、息子は元の姿に戻ったんです。
すごく自分のことが好きで、前向きで——うちでは「スーパーポジティブサイヤ人」と呼んでいるくらい、眩しいくらいの息子に。(笑)
だからこそ、余計に迷っていました。
あの環境に、もう一度戻すのが、正直、気が引けたんです。何より、息子自身が「行きたくない」と、はっきりSOSを出していました。
私のスタンスは決まっていました。
行きたくないなら、行かなくていい。行きたい日があれば、行けばいい。無理強いはしたくない。
それは、今も変わりません。
でも正直に言うと、その先を全く考えられていませんでした。うちは共働きです。ずっと学校に行かない、という選択肢を、そのまま続けるわけにはいきません。
次の学校を探すべきなのか。今すぐ転校という選択をすべきなのか。それとも、まだ今の場所でできることがあるのか。
悩みすぎて、何も行動できていませんでした。
「行かなくていい」までは、迷わず言えます。でも、「じゃあ、次どうする?」に対して、私は当時、何の答えも持っていませんでした。
2学期、私が手放したこと
2学期が始まって、1学期を思い出すように、行き渋りの日が数日ありました。
それでも夏休みの間、好きなことをとことん追求できるように、家で工夫したり、旅行に連れて行ったり、興味のあることを一緒に調べたりしました。
そうしているうちに、本来のポジティブな息子が、少しずつ戻ってきました。
その息子を、また潰したくない。学校が、心苦しくてしんどい場所になってほしくない。
そう思って、行動よりまず、私自身のマインドを変えることにしました。
| 変える前(1学期) | 変えた後(2学期) |
|---|---|
| 「明日は30分だけ勉強してみよう」など、ハードルを下げたつもりの約束を作っていた | 誰かを傷つける・命に関わることでない限り、「団体行動のために必要なこと」は何も課さない |
| できなかったことに目が向いていた | 今のありのままを、ただ肯定する |
やりたくないなら、やらなくていい。行きたくないなら、行かなくていい。無理しなくていい。そんなスタンスで臨むようになりました。
学校側とも、きちんと相談した上でのことです。
勉強せずに読書をした日には、「45分間も静かに座ってたなんて偉いね。本には何か発見あった?」
野菜を食べてこなかった日には、「今日は大好きな主食でよかったね。食べられる気分の時に食べればいいよ。」
そうやって、できなかったことではなく、今のありのままを、ただ肯定するようにしたんです。
「おんま、とっても嬉しそうだね。」
ある日、野菜を食べなかった息子に、私は「今日は他のおかずを食べれたから大丈夫だよ!食べたい気分の時にまた食べればいいよ。」と言いました。
息子は少し驚いた顔をして、こう言ったんです。
「おんま、とっても嬉しそうだね。」
私は、そんなつもりは全くありませんでした。
でも、はっとさせられました。息子は、誰よりも私の顔色を気にしていたんだと。先生にも、親にも、自分の行動がどう映るのかを、ずっと気にしていたんだと。
私自身の基準で色々な約束を取り付けて、知らないうちに息苦しくさせてしまっていた。心の中で、「ごめんね」と思いました。
それから息子に起きた変化
それから、息子に変化がありました。
「明日は学校行ってみようかな。」
「お勉強ができて褒められてる子を見て、僕も褒められたいな。」
学校での出来事をなかなか話してくれなかった息子が、「今日はボール遊びをした」「お友達と本を貸しあった」と、話してくれるようになったんです。1学期には見られなかった、息子の新しい姿でした。
息子を変えようとする前に、私自身の凝り固まった価値観やエゴを崩して、柔軟になること。それが、課題だと思っていたことへの、一番の近道だったのかもしれません。
以前、発達クリニックの先生がおっしゃっていた言葉があります。
「課題だと思えば課題になるし、そういうものだと客観的に捉えられれば、課題にならない。」
その言葉が、今回、体験として現実になったように感じています。
よくある質問(FAQ)
- 子どもが「学校に行きたくない」と言ったら、無理に行かせるべきですか?
-
我が家では無理強いはしないというスタンスですが、ご家庭の状況やお子さんの様子によって適切な対応は異なります。安全面や生活への影響が大きい場合は、学校や専門機関と相談しながら判断することをおすすめします。
- 「課題を手放す」とは、具体的にどういうことですか?
-
我が家の場合、命に関わることや人を傷つけることでない限り、「勉強する」「決められた時間に何かをする」といった細かな約束事を作らないようにしました。できなかったことを責めるより、できたことをそのまま認めるようにしています。
- 学校を休ませることに、共働き家庭としての難しさはありませんでしたか?
-
正直、大きな悩みでした。会社にも事情を説明して、有休消化や自宅勤務等の了承を得ながら、なんとかこなす日も続きました。そして次の選択肢(転校や別の環境)についての明確な答えは、今もまだ持てていない部分があります。今できることから少しずつ、という形で向き合っています。
- 子どもの二次障害のサインに気づくには、どうすればいいですか?
-
自分を卑下する言葉が増える、自己肯定感が下がっているように見える、といった変化が我が家では見られました。気になる様子が続く場合は、学校や医療機関、発達支援の専門家へ相談することをおすすめします。
今日伝えたかったこと
- 「学校、行きたくない」に、きれいな答えはすぐには出せなかった
- 夏休みを通して、息子は本来の前向きな姿を取り戻した
- 2学期、細かな約束事を手放し、ありのままを肯定することにした
- 息子を変えようとする前に、親自身の価値観を柔軟にすることが、一番の近道だった
もし今、同じように「学校、行きたくない」という言葉に、答えを出せずにいる方がいたら。焦って結論を出さなくても、大丈夫だと思います。私たち親子も、まだ途中です。
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「うちではこんな向き合い方をしています」というエピソードがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。
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